北海道駒ヶ岳噴火
平成10年(1998年)10月25日(日曜日)
 
最新の情報(七飯町)】

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駒ケ岳噴火

10月25日(日) (9:12 北海道駒ヶ岳小噴火)  9:16 住民、杉本重信氏(軍川)より消防署に連絡はいる。  9:18 大沼合同遊船より「噴火したのではないか」と役場に連絡はいる。  9:23 北大有珠火山観測所に連絡し、駒ヶ岳噴火の情報を得る。  9:25 消防署で防災無線により噴火の情報を流す。  9:30 駒ヶ岳火山噴火七飯町災害対策本部を設置。 大沼婦人会館連絡所開設。 10:10 防災無線@で、「駒ヶ岳が噴火したので注意するように」と一斉通報。 10:30 駒ヶ岳銚子口登山口入山規制完了。 10:30 北海道渡島支庁地域政策課発信 (FAX) 〜臨時火山情報第1号 9:21札幌管区気象台発表〜      「北海道駒ヶ岳が25日09時12分頃噴火しました。   今後の火山活動に十分注意してください。」 10:30 防災無線Aで「駒ヶ岳が噴火したので注意するように」と一斉通報。 10:31 北海道渡島支庁地域政策課発信 (FAX) 〜火山観測情報第1号 9:50札幌管区気象台発表〜        「北海道駒ヶ岳の火山活動の状況をお知らせします。        森測候所が行った、09時21分の遠望観測では、噴煙は白色、高さは        1200メートルで東に流れています。        火山性微動は、09時12分から約6分間観測されましたが、その後観測        されていません。        今後の火山活動に十分注意してください。」 11:00 大沼出張所監視所開設 11:27 北海道渡島支庁地域政策課発信 (FAX) 〜火山観測情報第2号 11:10札幌管区気象台発表〜   「本日09時12分頃噴火した北海道駒ヶ岳の火山活動の状況をお知らせします。        鹿部町役場によると、09時20分過ぎに車が汚れる程度の降灰が確認        されたとのことです。   森測候所から行った11時00分の遠望観測では、噴煙は白色、高さは        700メートルで北東に流れています。        火山性微動は、09時12分から約6分間観測され、最大振幅は        16マイクロメートルでした。それ以降、火山性微動は観測されていません。        本日午後、北海道消防防災ヘリコプターの協力を得て上空観測を実施する        予定です。観測結果は火山情報でお知らせします。        今後の火山活動に十分注意してください。」 11:55 東大沼地区監視所開設 14:47 北海道渡島支庁地域政策課発信 (FAX) 〜北海道駒ヶ岳の噴火(10月25日)に関する対策・被害情報〜 1.火山情報発令状況  平成10年10月25日(日)           9時21分発表 臨時火山情報第1号           9時50分発表 火山観測情報第1号           11時10分発表 火山観測情報第2号       2.災害対策本部等の設置  (1)北海道          9:40 駒ヶ岳噴火北海道災害対策本部          9:40 駒ヶ岳噴火災害対策渡島地方連絡本部          〇 はまなす2号 10:30          〇 はまなす2号 13:30         (2)市町村          9:20 鹿部町駒ヶ岳噴火災害対策本部設置          9:30 森町駒ヶ岳火山噴火災害対策本部設置          9:30 砂原町駒ヶ岳噴火災害対策本部設置          9:30 駒ヶ岳火山噴火七飯町災害対策本部          10:05 南茅部町駒ヶ岳噴火災害対策本部設置       3.被害状況          鹿部町本別地区で若干の降灰。被害の発生なく、交通規制の実施もない。       4.各町の状況
17:00 防災無線Bで「駒ヶ岳が噴火したので注意するように」と一斉通報。
           大沼出張所監視所を閉鎖。
           東大沼地区生活館監視所を閉鎖。
17:20 北海道渡島支庁地域政策課発信
(FAX) 〜火山観測情報第3号 17:10札幌管区気象台発表〜
            「本日09時12分頃噴火した北海道駒ヶ岳の火山活動状況について、
       北海道消防防災ヘリコプターにより北海道防災会議火山専門委員が
       14時30分頃に行った上空からの観測結果をお知らせします。
       噴火地点は平成8年3月に昭和4年火口内で開いた96年主火口と推定
       されます。火口からは白色の噴煙が500メートルの高さまで上がっており、
       東に流れていました。
       火口原の降灰域は昭和4年火口を中心に南側約200メートル、西側約
       150メートル、北側約300メートルの範囲で東側へ扇状に開いた分布と
       なっています。96年南火口列には噴気の状態等に異常は認められ
       ませんでした。
       噴火の映像等から判断すると今回の噴火は水蒸気爆発であったと考えられ、
       降灰の範囲等から推定すると、平成8年3月の噴火と比べて小規模
       であったと思われます。
       函館海洋気象台の職員が行った調査によると、東側山麓の鹿部町の一部で
       微量の降灰が確認されています。
       火山性微動は、噴火時以降は観測されていません。
       火山性地震は、噴火後12時迄に5回観測されましたが、その後は観測
       されておらず、静かな状態が続いています。
       次の火山観測情報は明日10時頃発表する予定です。
       今後火山活動に異常がありましたら、火山情報で随時お知らせします。」
20:00 防災無線Cで「駒ヶ岳が噴火したので注意と、災害対策本部(役場)及び
      大沼婦人会館連絡所は24時間体制」を一斉通報。
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10月26日(月)  9:30 東大沼地区生活館監視所を再開。 10:22 北海道渡島支庁地域政策課発信 (FAX) 〜火山観測情報第4号10:05札幌管区気象台発表〜        「北海道駒ヶ岳の火山活動の状況をお知らせします(平成10年10月25日        09時21分発表、臨時火山情報第1号関連)。        森測候所から行った10時00分の遠望観測では、噴煙は白色でしたが、        高さは雲のため不明でした、08時00分の遠望観測では、噴煙は白色、        高さは300メートルで、南に流れていました。        火山性地震は、25日に5回観測されましたが、その後は観測されていません。        次の火山観測情報は、本日15時頃発表する予定です。        今後、火山活動に異常がありましたら、火山情報で随時お知らせします。 10:48 衆議院議員鉢呂吉雄氏発信 (FAX) 〜平成10年10月26日気象庁地震火山部〜 「北海道駒ヶ岳の噴火活動について」 1.噴火活動の状況  北海道駒ヶ岳が、25日09時12分噴火しました。         森測候所による遠望観測の結果は、以下のとおりです。         @09時21分:噴煙は白色、高さは約1200メートルで東方向へ流れる A11時00分:噴煙は白色、高さは約700メートルで北東方向へ流れる   また、14時30分頃北海道消防防災ヘリコプターによる上空からの         観測では、噴火地点は平成8年(1996年)3月の主火口で小規模な         水蒸気爆発と推定されます。         火山性微動は噴火時から約6分間観測されて以降観測されていません。   火山性地震は噴火後12時までに5回観測されましたが、以降観測されています。         (26日9時現在)         26日08時現在、噴煙は白色、高さは約300メートルで南に流れています。 2.被害の状況  当庁の職員の調査によると、駒ヶ岳東側の鹿部町の一部で微量の降灰が         確認されています。 3.気象庁の対応  25日09時12分の噴火に伴い札幌管区気象台は、同日09時21分に         「臨時火山情報」を発表しました。         また、同日09時50分、11時10分、17時10分及び26日         10時05分に「火山観測情報」を発表し、今後の火山活動に注意を         呼びかけています。         気象庁は、今後の活動を注意深く監視していくこととしています。 4.これまでの北海道駒ヶ岳の火山活動         最近では平成8年3月に小噴火があり、鹿部町で降灰を確認しています。         なお、昭和4年6月には大噴火が発生し、噴石、軽石流、亜硫酸ガスにより、         死者2名、負傷者4名等の被害がありました。 10:50 防災無線Dで「火山観測情報第4号の火山活動状況について」一斉通報。 15:11 北海道渡島支庁地域政策課発信 (FAX) 〜火山観測情報第5号15:05札幌管区気象台発表〜        「北海道駒ヶ岳の火山活動の状況をお知らせします(平成10年10月25日        09時21分発表、臨時火山情報第1号関連)。        森測候所から行った15時00分の遠望観測では、噴煙は白色、高さは        100メートルで、南東に流れていました。噴煙の量は、噴火直後に        比べて少ない状態が続いています。        火山性地震は、25日に5回観測されましたが、その後は観測されていません。        火山性微動は、25日の噴火時以降観測されていません。        観測強化のため出動した火山機動観測班は、西側山麓の気象庁震動観測点(A点)        に空振計を本日午後設置する予定です。        次の火山観測情報は、明日15時に発表する予定です。        今後、火山活動に異常がありましたら、火山情報で随時お知らせします。 17:00 東大沼地区生活館監視所閉鎖。 19:00 防災無線Eで「火山観測情報第5号の火山活動状況について」一斉通報。
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10月27日(火)  9:40 東大沼地区生活館現地連絡所再開。 15:21 渡島支庁地域政策課発信 (FAX) 〜火山観測情報第6号15:10札幌管区気象台発表〜        「北海道駒ヶ岳の火山活動の状況をお知らせします(平成10年10月25日        09時21分発表、臨時火山情報第1号関連)。        森測候所から行った15時00分の遠望観測では、噴煙は白色でしたが、        高さは雲のため不明でした。13時00分の遠望観測では、噴煙は白色、        高さは300メートルで、南東に流れていました。噴煙の量は、噴火直後に        比べて少なくなってきていますが、噴火前に比べると多い状態が状態が        続いています。        火山性地震は、26日以降観測されていません。        火山性微動は、25日の噴火時以降観測されていません。        火山機動観測班はが西側山麓の気象庁震動観測点(A点)に設置した空振計は、        26日16時40分に運用開始しましたが、本日15時までに異常な振動は        観測されていません。        次の火山観測情報は、明日15時頃発表する予定です。        今後、火山活動に異常がありましたら、火山情報で随時お知らせします。 16:00 防災無線Fで「火山観測情報第6号の火山活動状況について」一斉通報。 17:00 東大沼地区生活館現地監視所を夜間閉鎖。 19:00 防災無線Gで「火山観測情報第6号の火山活動状況について」一斉通報。
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10月28日(水)  9:00 東大沼地区生活館現地監視所再開。 15:09 渡島支庁地域政策課発信 (FAX) 〜火山観測情報第7号15:00札幌管区気象台発表〜        「北海道駒ヶ岳の火山活動の状況をお知らせします(平成10年10月25日        09時21分発表、臨時火山情報第1号関連)。        森測候所から行った15時00分の遠望観測では、噴煙は白色、高さは200        メートルで、南東に流れていました。噴煙の量は、噴火前に比べると多い状態が        続いています。        火山性地震は、26日以降観測されていません。        火山性微動は、25日の噴火時以降観測されていません。        空振計には、本日15時までに異常な振動は観測されていません。        明日、北海道防災会議火山専門委員が上空観測を実施する予定です。        観測結果は、明日15時頃発表する予定の火山観測情報でお知らせします。        今後、火山活動に異常がありましたら、火山情報で随時お知らせします。 16:20 防災無線Hで「火山観測情報第7号の火山活動状況について」一斉通報。 17:00 東大沼地区生活館現地監視所夜間閉鎖。 19:00 防災無線Iで「火山観測情報第7号の火山活動状況について」一斉通報。 19:58 森町防災消防対策室発信 (FAX)         1998年10月28日       北海道駒ヶ岳1998年10月25日噴火の噴出物(火山灰)の解析報告                             北海道大学大学院理学研究科                                  地球惑星科学専攻                                地質研究所北海道支所       10月26日に降灰調査および火山灰試料採取を行いました。複数地点より       採取した火山灰について実体顕微鏡および偏光顕微鏡による鑑定を行いました。       さらに降灰分布図を作成し噴出物量を見積もりました。       1.火山灰の鑑定         鑑定結果の詳細:          1)火山灰の構成物は、駒ヶ岳の山体を構成する既存の岩石と同種の岩片            (安山岩質)、鉱物片、および粘土鉱物を主体する微細粉から構成            されています。その他に変質した岩片も含まれています。          2)新鮮な急冷ガラス片等のマグマの噴出を示すものは見当たりませんでした。          3)上記の岩片および鉱物片はほとんどが角がとれて摩耗しています。         考察:上記のことから、噴火口直下にある熱水変質作用が進行中の、既存の駒ヶ岳            火山の岩石が破砕されたものが噴出したと考えられます。         結論:採取した火山灰中には新しいマグマの噴出を示す証拠は認められず、            今回の噴火は1996年噴火と同様な水蒸気爆発と考えられます。       2.降灰分布および噴出物量         今回の噴火での降灰分布図は別紙のとおりです。これを使って見積もった総噴出         物量は数千トンとなりました。ちなみに前回、1996年の噴火の総噴出物量は         約12万トンと見積もられています。         (本文中、別紙降灰分布図は送信されていない。)
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10月29日(木) 16:17 渡島支庁地域政策課発信 (FAX) 〜火山観測情報第7号15:00札幌管区気象台発表〜        「北海道駒ヶ岳の火山活動の状況をお知らせします(平成10年10月25日        09時21分発表、臨時火山情報第1号関連)。        北海道消防防災ヘリコプターにより北海道防災会議火山専門委員が本日11時頃に        上空観測を実施しました。その結果、昭和4年火口では、噴火地点の96年主火口        から噴煙活動が続いており、白色の噴煙が約200メートルの高さまで上がって、        東側に流れていました。火口周辺には新たな噴気や亀裂等の異常は認められません        でした。また、96年南火口列やその他の火口にも噴気の状態等に異常は認め        られませんでした。        昭和4年火口の北側と東側の約150メートルの範囲に最大数10センチメートル        程度と思われる噴石が散財していました。        北海道大学および地質調査所が共同で行った降灰調査の結果によると、火山灰中に        新しいマグマ噴出を示す証拠は認められませんでした。また、総噴出物量は数千トンで、        前回の噴火の約12万トンに比べて10分の1以下であったと見積られました。        これらのことから、今回の噴火は平成8年3月の噴火と同様、小規模な水蒸気爆発で        あったと考えられます。森測候所から行った16時00分の遠望観測では、噴煙は        雲のため不明でしたが、15時00分の遠望観測では噴煙は白色、高さは200        メートルで、東に流れていました。噴煙の量は、噴火前に比べると多い状態が続いています。        火山性地震は、26日以降観測されていません。        火山性微動は、25日の噴火時以降観測されていません。        空振計には、本日16時までに異常な振動は観測されていません。        次の火山観測情報は明日15時頃発表の予定です。        今後、火山活動に異常がありましたら、火山情報で随時お知らせします。 17:00 駒ヶ岳火山噴火七飯町災害対策本部を解散       駒ヶ岳火山噴火七飯町災害情報連絡室を設置大沼婦人会館現地連絡所を閉鎖。 17:45 森町より報告 17:30 駒ヶ岳噴火北海道災害対策本部を解散 17:30 駒ヶ岳噴火災害対策渡島地方連絡本部を解散 18:20 防災無線Jで「火山観測情報第8号の火山活動状況及び災害対策本部の解散と災害情報連絡室       の設置について」一斉通報。
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10月30日(金) 15:09 渡島支庁地域政策課発信 (FAX) 〜火山観測情報第9号15:05札幌管区気象台発表〜        「北海道駒ヶ岳の火山活動の状況をお知らせします(平成10年10月25日        09時21分発表、臨時火山情報第1号関連)。        森測候所から行った15時00分の遠望観測では、噴煙は白色で、高さは300メートル        でした。噴煙の量は、噴火前に比べると多い状態が続いています。        火山性地震は、26日以降観測されていません。        火山性微動は、25日の噴火時以降観測されていません。        空振計には、本日15時までに異常な振動は観測されていません。       このように、火山活動は噴火直後に比べると静かな状態が続いていますので、臨時火山情報        第1号関連の火山観測情報は本日をもって中止いたします。        今後、火山活動に異常がありましたら、火山情報で随時お知らせします。
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