北海道駒ヶ岳噴火
平成12年(2000年)9月4日(月曜日)
【
最新の情報(七飯町)】
平成12年(2000年) 9月 6日(水)
〜火山観測情報第10号 平成12年9月6日09時30分 札幌管区気象台発表〜
北海道駒ヶ岳の火山活動状況についてお知らせします。
(平成12年9月4日23時00分発表、臨時火山情報第1号関連)
4日22時14分頃に発生した噴火以降、火山活動に特段の変化はありません。
気象庁A点(昭和4年火口の西南西約4q)の地震計では、噴火時以降、火山性微動は
観測されていません。噴火後の火山性地震は6日09時までに7回観測されています。
噴煙の状況は、現在悪天候のため確認できません。
次の火山観測情報は、6日16時30分頃発表の予定です。
なお、火山活動に変化があった場合は、火山情報で随時お知らせします。
平成12年(2000年) 9月 5日(火)
〜火山観測情報第9号 平成12年9月5日19時10分 札幌管区気象台発表〜
北海道駒ヶ岳の火山活動状況についてお知らせします。
(平成12年9月4日23時00分発表、臨時火山情報第1号関連)
北海道大学によると、森町尾白内で採集した火山灰を分析した結果、新しい
マグマ噴出を示す証拠は認められませんでした。このことから今回の噴火は水
蒸気爆発であったと考えられます。
森測候所の19時の遠望観測によると、噴煙の色は白色で高さは火口上200mと
なっています。
気象庁A点(昭和4年火口の西南西約4q)の地震計では、噴火時以降、
火山性微動は観測されていません。噴火後の火山性地震は5日19時までに
7回観測されていますが、空振計には異常な振動は観測されていません。
次の火山観測情報は明日09時30分頃発表の予定です。
なお、火山活動に変化があった場合は、火山情報で随時お知らせします。
〜火山観測情報第8号 平成12年9月5日16時40分 札幌管区気象台発表〜
北海道駒ヶ岳の火山活動状況についてお知らせします。
(平成12年9月4日23時00分発表、臨時火山情報第1号関連)
函館海洋気象台が実施した降灰調査によると、北西山麓の森町尾白内〜
姫川付近にかけて微量の火山灰が確認され、昭和4年火口から約11q離れた
森町鳥崎でもごく微量の火山灰が認められました。
森測候所の遠望観測では、噴煙は09時以降雲のため確認できません。
気象庁A点(昭和4年火口の西南西約4q)の地震計では、噴火時以降、
火山性微動は観測されていません。噴火後の火山性地震は5日16時までに
7回観測されていますが、空振計には異常な振動は観測されていません。
次の火山情報は明日09時30分頃発表の予定です。
なお、火山活動に変化があった場合は、火山情報で随時お知らせします。
〜火山観測情報第7号 平成12年9月5日10時30分発表 札幌管区気象台発表〜
昨日22時14分頃噴火した北海道駒ヶ岳の火山活動状況について、北海道消防
防災ヘリコプターにより北海道防災会議火山専門委員が今日07時頃に行った
上空からの観測結果をお知らせします。
噴火地点は昭和4年火口と推定されます。火口内の状況は噴煙のため不明ですが、
白色の噴煙が火口上500mの高さまで上がっており、風下側では火山ガスの臭気が
認められました。火山灰は火口原の北西側に分布し、また北側には噴石が飛散した形跡が
多数認められました。昭和4年火口以外の火口では噴気の状態等に異常は認められません。
森測候所が行った08時の遠望観測によると、噴煙の色は白色、高さは火口上400メートルで
北西の方向に流れていました。
気象庁A点(昭和4年火口の西南西約4q)の地震計では、噴火時以降、火山性微動は
観測されていません。噴火後の火山性地震は5日10時までに6回観測されています。
現在、気象台では降灰の状況について調査を行っています。調査の結果はわかり次第、
火山情報でお知らせします。
なお、火山活動に変化があった場合は、火山情報で随時お知らせします。
〜9月5日の七飯町の状況(時系列)〜
0:03 婦人会館開放を指示
0:15 防災無線放送
※「こちらは七飯町役場総務課です。駒ヶ岳火山の情報をお知らせします。
9月4日23時00分、札幌管区気象台の発表によりますと、駒ヶ岳で
火山性微動が観測されました。現在、噴煙の量などは観測されておりませんが、
情報収集中であります。今後の情報に十分注意して下さい。繰り返し
お知らせします(繰り返し)
また、今後駒ヶ岳に関する異常現象がありましたら、役場総務課へ
ご連絡願います。」
0:20 NTT回線で、宿泊施設へ宿泊者数の照会と火山活動状況を伝達開始
0:25 収入役より、キャンプ場、ホテル白樺、温泉旅館留の湯、道道鹿部線鹿部境界、
東大沼小学校前、軍川地区付近、降灰の様子なしとの連絡有り
0:30 「駒ヶ岳火山噴火七飯町災害対策本部」設置(支庁連絡済)
0:34 火山観測情報第4号 9月5日 00時20分札幌管区気象台発表
「北海道駒ヶ岳で火山性微動が観測されました。微動の最大震幅は3マイ
クロメートル程度で、平成10年10月の噴火時に観測された微動の最大
震幅は約16マイクロメートルでした。噴煙の状況は、夜間のため確認で
きませんが、森町尾白内で降灰があったという情報が入っています。場合
によっては北海道駒ヶ岳で噴火が発生した可能性もありますので、現在森
測候所で降灰調査を行っています。」
0:40 概ね宿泊施設連絡完了
0:40 大沼観光協会長へ状況説明、初動体制等協力依頼
0:57 臨時火山情報第2号 9月5日 00時50分札幌管区気象台発表
「北海道駒ヶ岳が噴火しました。森町尾白内で降灰を確認。噴煙の状況は
現在夜間のため確認できません。今後の火山活動に十分注意して下さい」
1:05 七飯駐在来庁(2名)、外中央署1名
1:15 総務課職員現地へ出発
1:20 森町より連絡有り
北大有珠火山観測所大島教授観測中(何か異常現象があったら至急連絡す
るとのこと)
1:45 婦人会館に緑の村、小田急ユートピア、キャンプ場の状況確認を指示
2:03 現地確認より連絡有り
小田急、緑の村は門がしまっており、外部からは人の存在を確認できない
とのこと。キャンプ場は車10台、バイク13台、テント5張、防災無線
放送が聞こえていることを確認
2:05 町長から婦人会館の収入役へ目視状況確認
2:20 森町から連絡有り
※ 森測候所の観測情報を札幌管区気象台で解析したところ、まだごく
微少の火山性微動が続いているとのこと
※ 森役場からの駒ヶ岳目視は不能、森消防職員2名が尾白内に待機中、
降灰は少し増加しているようだ
2:30 婦人会館待機者に指示
→ 2:30〜仮眠、6:00〜7:00巡回パトロール
2:44 火山観測情報第5号 9月5日 02時00分札幌管区気象台発表
「北海道駒ヶ岳が噴火しました。微動の最大振幅は3マイクロメートル程
度で、噴火に伴うと考えられる最大振幅約4パスカルの空気振動が4日2
2時15分頃に観測されています。」
4:25 収入役より連絡有り
→ 「南西方向の風から真上に吹き上げている(風が収まっている状況)、
煙の量が多くなっている(黒い煙のようにも見える)、煙の高さもあ
る。もう少し明るくなってから確認する。」
4:45 収入役より連絡有り
→ 「パトロール中、ユートピア、ホテル白樺の中間にある駒ヶ岳林道を
上に進んだ。降灰は認められず、ちゃっぷ林館から駒ヶ岳を見ると白
煙が森町方向へ流れている。いつもより多い。」
5:25 渡島支庁より連絡有り
→ 「6時より丘珠空港から調査機(ヘリ)を出し、7時〜7時30分ま
で上空より調査を行った後、8時30分より森町公民館で札幌管区気
象台の記者会見を行うので、七飯町の出席をお願いしたい。」
5:30 防災無線放送
※「こちらは七飯町役場総務課です。9月5日00時50分札幌管区気象
台の発表によりますと、駒ヶ岳が噴火をしました。噴火の規模は平成10
年10月の噴火と比較してごく小さい噴火の模様です。この噴火による降
灰が森町で確認されております。その後の状況は、火山性微動は確認され
ておらず、噴煙の色も白色です。今後の火山情報に十分注意して下さい。
繰り返しお知らせします(繰り返し)。」
5:37 火山観測情報第6号 9月5日 05時30分札幌管区気象台発表
「森測候所が行った遠望観測によると、5日05時00分現在、昭和4年
火口から白色の噴煙を確認しました。噴煙の高さは火口上500メートル
で北西の方向に流れていました。気象庁A点(昭和4年火口の西南西約4
q)の地震計では、噴火時以降、火山性微動は観測されていません。噴火
後の火山性地震は5日05時までに3回観測されています。現在、気象台
で降灰の状況について調査を行っております。また、今日、北海道消防防
災ヘリにより上空からの観測を実施する予定です。」
「デイサービスセンターゆーとぴあ」の休館を指示
6:50 大沼国際交流プラザより連絡有り
→ 噴煙(白色、通常より多い、風向き左方向(森町方面))
8:30 森町公民館で、札幌管区気象台、北大有珠臨時火山観測所 岡田教授の記者会見
→ 今回の噴火場所は、昭和4年火口の南側で、平成8、10年と同箇所
原因:火口中央下部の熱水不安定が原因でいわゆる水蒸気爆発(マグマによるものではない)
降灰:外輪山を越えた斜面のごく上部
噴石:多量で火口周辺のもの(火道を塞いでいたもの)
※ 近日中の再噴火の可能性は低い。昭和4年の大噴火の際も10年位に
わたり小噴火があったが、同様の状況にあるかは判断できない。大きな
噴火の前触れかどうかは断言できない。
8:30 課長会議(駒ヶ岳火山活動に係る災害対策本部の経過説明)
8:30 職員召集待機放送(庁内放送)
10:50 課長(部内)会議(記者発表内容説明、災対本部の方向)
13:30 駒ヶ岳火山噴火七飯町情報連絡室設置(災対本部より切り替え)
13:45 防災無線放送
※「こちらは七飯町役場総務課です。駒ヶ岳の火山状況をお知らせします。
昨夜噴火した駒ヶ岳はその後火山性地震、火山性微動の観測報告は受けて
おらず、小康状態を保っております。七飯町は本日0時30分災害対策本
部を設置しましたが、駒ヶ岳周辺関係4町と協議した結果、本日13時3
0分をもって、災害対策本部を解散し、情報連絡室を設置しました。また、
大沼婦人会館現地指揮本部は、現地連絡所として、連絡体制を図る予定で
あります。今後、駒ヶ岳火山活動に異常がありましたら、随時役場までご
連絡ください。(繰り返し)」
〜北海道大学 岡田教授 記者会見 平成12年9月5日08時30分〜
本日、早朝に、北海道大学大学院理学研究科 教授 岡田弘 氏ほかによる、
ヘリコプターによる「北海道駒ヶ岳活動状況調査」が行われました。
その後の記者会見により、次のような発表がされました。
北海道大学 岡田教授 記者会見内容(抜粋)
日時:平成12年9月5日午前8時30分から9時10分
場所:森町公民館
【内容】
今回の噴火場所は、昭和4年火口の南側、平成8年、平成10年とほぼ同じ場所である。
原因:火口中央下部の熱水不安定が原因で、いわゆる水蒸気爆発の可能性が高く、
マグマによるものではないと考えられる。
降灰:外輪山を越えた斜面のごく上部
噴石:多量で、火口周辺
近日中の再噴火の可能性は低い。
昭和4年の大噴火の際も、10年くらいにわたり小噴火があったが、同様の状況にあるかは、
判断できない。
大きな噴火の前触れかどうかは、判断できない。 |
〜城岱牧場からの写真 平成12年9月5日08時45分〜
写真は、8時45分現在の城岱牧場からのものです。雲がかかっていて、噴煙は、確認できません。
9時現在、七飯町に被害の報告はありません。
8時45分現在の城岱牧場からの写真1 |
8時45分現在の城岱牧場からの写真2 |
〜火山観測情報第6号 平成12年9月5日05時30分 札幌管区気象台発表〜
北海道駒ヶ岳の火山活動状況についてお知らせします。
(平成12年9月4日23時00分発表、臨時火山情報第1号関連)
森測候所が行った遠望観測によると、5日05時00分現在、昭和4年火口から
白色の噴煙を確認しました。噴煙の高さは火口上500メートルで北西の方向に
流れていました。
気象庁A点(昭和4年火口の西南西約4q)の地震計では、噴火時以降、
火山性微動は観測されていません。噴火後の火山性地震は5日05時までに
3回観測されています。
現在、気象台で降灰の状況について調査を行っています。また、今日、北海道
消防防災ヘリにより上空からの観測を実施する予定です。調査の結果はわかり次第、
火山情報でお知らせします。
なお、火山活動に変化があった場合は、火山情報でお知らせします。
〜火山観測情報第5号 平成12年9月5日02時00分 札幌管区気象台発表〜
北海道駒ヶ岳の火山活動状況についてお知らせします。
(平成12年9月4日23時00分発表、臨時火山情報第1号関連)。
北海道駒ヶ岳が噴火しました。
気象庁A点(昭和4年火口のq)の地震計で4日22時14分頃から10分程度
火山性微動が観測されました。微動は最大振幅は3マイクロメートル程度で、
噴火に伴うと考えられる最大振幅約4パスカルの空気振動が4日22時15分頃に
観測されています。
現在の噴煙の状況は夜間のため確認できませんが、その後A点で微動は観測されていません。
今後の火山活動に十分注意してください。
〜臨時火山情報第2号 平成12年9月5日00時50分 札幌管区気象台発表〜
北海道駒ヶ岳が噴火しました。
気象庁A点(昭和4年火口の西南西約4q)の地震計で4日22時14分頃から
10分間程度火山性微動が観測されました。森測候所が行ったその後の現地調査によると、
森町尾白内で降灰を確認しました。火山性微動が観測された頃に噴火が発生したと推定されます。
噴煙の状況は、現在夜間のため確認できません。
今後の火山活動に十分注意してください。
〜火山観測情報第4号 平成12年9月5日00時20分 札幌管区気象台発表〜
北海道駒ヶ岳の火山活動状況についてお知らせします
(平成12年9月4日23時00分発表、臨時火山情報第1号関連)。
北海道駒ヶ岳で火山性微動が観測されました。
気象庁A点(昭和4年火口の西南西約4q)の地震計で22時14分頃から
火山性微動が観測されました。微動の最大振幅は3マイクロメートル程度で、
平成10年10月の噴火時に観測された微動の最大振幅は約16マイクロメートルでした。
噴煙の状況は、夜間のため確認できませんが、森町尾白内で降灰が
あったという情報が入っています。
場合によっては北海道駒ヶ岳で噴火が発生した可能性もありますので、現在森測候所で
降灰調査を行っています。調査の結果はわかり次第、火山情報でお知らせします。
今後の火山活動に十分注意してください。
平成12年(2000年) 9月 4日(月)
(22:14 北海道駒ヶ岳火山性微動)
〜火山性微動感知後の七飯町の状況(時系列)〜
22:50 宿直より「七飯消防より連絡有り」の連絡
→ 七飯消防署へ内容確認
※ 七飯消防署は町民(軍川 住民より「地鳴りが聞こえる、煙が多い」)
の連絡を受け、七飯消防署が森測候所へ確認
22:55 森町へ状況確認
23:04 臨時火山情報第1号 9月4日 23時00分札幌管区気象台発表
(七飯消防署が受理したものを転送を受けた)
「気象庁A点(昭和4年火口の西南西約4q)の地震計で22時14分頃
から火山性微動が観測されています。噴煙の状況は、夜間のため確認でき
ません。場合によっては北海道駒ヶ岳で噴火が発生した可能性もあります
ので、現在気象台で降灰の有無について聞き取り調査を行っています。」
23:05 七飯消防より火山性微動が確認された旨連絡有り
→ 測候所へ内容確認を実施、FAX送信するとのこと
23:15 各職員へ連絡開始(第2非常配備への移行開始)
→ 総務課職員順次参集(〜11:20、第2非常配備による待機体制完了)
23:21 収入役へ目視依頼(既に目視確認のため外出中、帰宅後連絡欲しい旨伝言)
23:40 支庁一斉通報(各町の非常態勢連絡網の送信依頼)
23:50 土木課パトロール車で現地巡回出発
〜臨時火山情報第1号 平成12年9月4日23時00分 札幌管区気象台発表〜
北海道駒ヶ岳で火山性微動が観測されています。
気象庁A点(昭和4年火口の西南西約4q)の地震計で22時14分頃から
火山性微動が観測されています。
噴煙の状況は、夜間のため確認できません。
場合によっては北海道駒ヶ岳で噴火が発生した可能性もありますので、現在
気象台で降灰の有無について聞き取り調査を行っています。調査の結果はわかり次第、
火山情報でお知らせします。
今後の火山活動に十分注意してください。
[七飯町・駒ヶ岳火山活動情報 Index]